スタッフ近況

― 近畿大学法科大学院法窓会会報 No.1~No.3(2007~09年)より ―

 

▷ 2007年(12月)

  刑法担当の豊田です。大阪府出身の35歳。この4月に愛知大学法学部から本学法科大学院に移ってまいりました。今年度は、刑法各論、刑事政策、特別演習(経済犯罪)と、法学部の刑法総論を担当しています。名古屋に6年、その前は京都に5年住んでいましたので、久々の大阪での生活に初めは戸惑いもありましたが(テレビのチャンネル、エスカレーターの立ち位置、おばちゃんの勢い、など)、近頃ようやく慣れてきた感じです。来年こそは、現在の主たる研究テーマである「共犯と客観的帰属」に関する研究書を出版したいと考えています。

 

▷ 2008年(11月)

  刑法担当の豊田です。本学法科大学院に着任して2年目。法科大学院や新司法試験について暗いニュースの多い昨今ですが、そんなときこそ明るい話題が必要かと思い、先般、結婚しました。今年度の最大の目標は、妻の機嫌を損ねないことと、『共犯の処罰根拠と客観的帰属』と題する研究書を出版することです。本学の出版助成が当たっており、年度内の刊行という約束を守らなければなりませんが、執筆は遅々として進んでいません。そろそろ頑張らないと。なお、3年前に卵から育て、立派に成長したオオクワガタ(♂2匹、♀3匹)は今も健在で、成虫になって3度目の冬眠に入りそうです。

 

▷ 2009年(11月)

  先日、中高の同級生2人と久しぶりに食事をした。1人は弁護士で、11年目の中堅。この間、北海道のゼロワン地域にある公設事務所に4年半勤め、このたび帰阪した。もう1人は司法修習生。昨年旧司法試験に合格。こちらは苦節ウン年の苦労人だが、ユニークなキャラクターとあいまって、それがかえって強みになる気がする。弁護士志望だが、驚いたのは、就職先が縁もゆかりもない千葉の事務所に決まったことだ。大阪は全国有数の激戦区で、旧司組でも大阪に決まった人はほとんどいないそうである。しかし、全国を探せばまだまだあるようだ。住めば都。最初の就職先が愛知の大学だった私の経験からも、そう実感する。私はというと、今年3月に出版した単著『共犯の処罰根拠と客観的帰属』(成文堂)を2人にプレゼントして一応の面目を保った(つもり)。実務家、研究者と立場は違うが、ロースクールができたおかげで共通の話題が前よりは増えた気がする。それを中堅弁護士、修習生、研究者それぞれの立場から好き放題に語るのだから面白い。実務家は(うまくやれば儲かるけど)大変な仕事だ、研究者でよかったと感じた一方で、ロースクールの教員をしながら研究を真面目に続けていくのも大変だなあと改めて思った秋の日の夜のことであった。